「仮面ライダー電王」について

f:id:gameros:20160402073051j:image





もし私が過去に戻るとしたら、散々馬鹿なことをしてきた小学生時代だろう。昔の私にガツンと言ってやり、その捻くれた性格をきちんと矯正してやりたい。
そんな過去への介入を許さないのが、「仮面ライダー電王」である。ドラえもんで言うタイムパトロールだ。

f:id:gameros:20160402073433j:image
※これが全部同じライダーという衝撃

時の運行を守る仮面ライダー電王は、人の記憶を使って過去へ遡り街を破壊する(本当は別の目的があるが…)イマジンから未来を守る仮面ライダーである。主人公の良太郎はその身に4体のイマジンを宿し、デンライナーという所謂タイムマシンを使い過去と未来を行き来し戦う。

仮面ライダー電王」の最も素晴らしい所は、綿密な設定をしっかり料理できていたことだろう。
過去への介入による影響を受けない特異点、ヒロインであるハナ、桜井侑斗という男、イマジンの目的、全ての要素をふんだんに使い、綺麗でまとまった作品に仕上がっている。設定だけは良くても、料理の仕方を間違えるとあまり多くの人に美味しいと思ってもらえないのだ。おのれディケイド。
その中でも2号ライダーである仮面ライダーゼロノス、桜井侑斗の設定は物語のかなり深い所にある。

f:id:gameros:20160402075006j:image
※映画「スーパー大戦GP」もいいぞ

正直主役よりも重要な、この物語に欠かせない人物だ。
しかしその秀逸な設定のために、変身の代償が歴代ライダーの中でもかなり重め。仮面ライダーゼロノスに変身するにはカードが必要だが、そのカードを消費する度に人々から「桜井侑斗」に関する記憶が抹消される。緑のカードは現代の桜井侑斗、赤のカードは過去(ここで言う過去は『昔』のことではなく)の桜井侑斗に関する記憶を使う。変身する度に絆を失う仮面ライダーというのは当時斬新であった。私がなりたくない仮面ライダーの1,2を争う奴である。
その設定や、ヒロインの時間が消えたこと、更には物語途中でのヒロインの降板さえも上手く活かし、先ほど述べたように最初から最後まで綺麗な作品となっている。

しかしここで敢えて、「超電王」シリーズに触れておこう。

f:id:gameros:20160402080446j:image
f:id:gameros:20160402080511j:image
※さらばって言ったな、ありゃ嘘だ

仮面ライダー電王」は様々な映画に登場しているが、あくまで電王の映画として公開されたのは、映画「俺、誕生!」、映画「さらば仮面ライダー電王 ファイナルカウントダウン」の2作品である。その他にも映画「クライマックス刑事」や映画「オールライダー レッツゴー仮面ライダー」等にもメインキャラとして登場しているが、本編とリンクしているかは定かでは無い。
そして「超電王」とは、映画「鬼ヶ島の戦艦」、映画「超・電王トリロジー」のことを指す。つまり良太郎が佐藤健じゃない電王だ。

f:id:gameros:20160402081723j:image
※通称「小太郎」である(おっと画像が)

これがまた、あまりよく思ってない方が多い。私は結構好きだが、「さらば」と言っておいて何度も出ていること、綺麗に終わった電王を売れるからと言って何度も出すこと、佐藤健が出ないこと…様々な不満が視聴者の中で溜まり、それが不評となって形に出てしまっている。
しかし映画「超・電王トリロジー」の三部作はどれもよくできており、誰もがどれかしらは好みであろう。私は中でも「EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ」が好きだ。劇中の「僕にとってはただの紙クズでも、他の誰かにとってはお宝かもしれない」という海東の台詞が今でも頭から離れない。

f:id:gameros:20160402082905j:image
※ディケイドで始まった超電王がディエンドで終わる

人気声優の起用、ポップな作風(設定はポップじゃない)から、今まで仮面ライダーに興味が無かった人も取り込むことができた名作だった。
今でも時々「仮面ライダー電王から入った奴は漏れなくにわか」みたいな風潮があるが、その人がどの作品からそのシリーズを知ったとしてもその人の自由であり、もっと言えば「仮面ライダー電王」しか観ていなかったとしても、悪く言われる筋合いは無い。それぞれの作品にはそれぞれの良さと悪さがあり、好き嫌いが生まれるのは仕方が無い。それは仮面ライダーファンが一番知っていることであろう。

仮面ライダー電王」に一言だけ何か言うとしたら、「デンライナーが便利すぎる」だ。映画やゲームでも未だにデンライナーが酷使されているので、そろそろ過労死が心配である。同じくらい便利なアイテムやマシンが今後登場することに期待しよう。






f:id:gameros:20160402083928j:image
※電車の中でバイクに乗るのは「なるほど」と思った